行政書士
安田 大祐
リブレグループ(行政書士法人リブレ/社会保険労務士法人リブレ/株式会社リブレキューズ)代表。北海道大学教育学部卒業後、医療法人での勤務を経て独立。障害福祉サービス事業所の立ち上げ支援や運営支援を専門としている。趣味は音楽活動や海外バックパッカー旅行。「人生一度、やりたいことをやる!」をモットーに挑戦を続けている。
[障害者向けサービス]
障害福祉サービスを運営していると、「この加算、うちは算定できるの?」「基本報酬の要件をきちんと満たせているか確認したい」という場面が必ず出てきます。そんなとき、一体どの資料を見ればいいのか迷ってしまう方は非常に多いです。
結論からお伝えすると、基本報酬や各種加算の算定要件は「報酬告示」で概要が示され、「留意事項通知」で細かい内容が示されています。ただし、「報酬告示」「留意事項通知」という名称の告示や通知が存在するわけではありません。この点が混乱を招く原因になっていますので、今回は基本報酬や加算の算定要件の調べ方を丁寧に解説していきます。
報酬告示とは、正式には以下の名称の告示を指しています。
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成18年9月29日 厚生労働省告示 第523号)
留意事項通知とは、正式には以下の名称の通知を指しています。
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成18年10月31日 障発第1031001号 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)
いずれも非常に長い名称ですが、これが実務では慣習的に「報酬告示」、「留意事項通知」と呼ばれています。ここに各サービス種別ごとの基本報酬の算定要件や各種加算・減算の要件が詳細に記載されており、報酬請求の根拠となっています。
どちらも、厚生労働省の以下のページで公開されています。
ページ内に多くの通知や資料が掲載されていますので、目的の通知を探して確認するようにしましょう。報酬改定のタイミングで内容が更新されますので、常に最新版を参照することが重要です。「以前確認したから大丈夫」と思っていたらいつの間にか変わっていた、というケースも実際にありますので、定期的なチェックを習慣にしてください。
報酬告示、留意事項通知と並んで必ず確認していただきたいのが、「Q&A」です。
報酬告示や留意事項通知はあくまで原則・基準を示したものですが、実際の現場ではさまざまなケースが生じます。「この状況でもこの加算は算定できるの?」「利用者の状態がこういった場合はどう扱う?」といった、告示や通知だけではカバーしきれない具体的な疑問に答えてくれるのがQ&Aです。
Q&Aは報酬告示や留意事項通知と同じページに掲載されています。
Q&Aは報酬改定のタイミングで多く更新され、現在は「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A」がVOL.8まで発出されており、改定後の解釈や取り扱いについて幅広い内容が網羅されています。
算定要件を確認する際は、報酬告示で概要を確認し、留意事項通知で内容を確認したうえで、Q&Aに関連する記載がないかも合わせて検索・確認することを強くおすすめします。この3つをセットで参照することで、より確実な判断ができます。
Q&Aについても、後から訂正が入ることがありますので、必ず最新版を確認するようにお願いします。ここまで見て欲しい回答にたどり着かなければ、事業所の所在地の指定権者に確認するようにしましょう。
今回の内容のポイントを整理しますと、以下のとおりです。
「要件が曖昧なままなんとなく算定している」「改定事項を確認していない」という状態は、運営指導での指摘、返還リスクにつながります。ぜひ定期的に通知・Q&Aを確認するようにし、適正な報酬請求を行う体制を整えておきましょう。
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