行政書士
安田 大祐
リブレグループ(行政書士法人リブレ/社会保険労務士法人リブレ/株式会社リブレキューズ)代表。北海道大学教育学部卒業後、医療法人での勤務を経て独立。障害福祉サービス事業所の立ち上げ支援や運営支援を専門としている。趣味は音楽活動や海外バックパッカー旅行。「人生一度、やりたいことをやる!」をモットーに挑戦を続けている。
[障害者向けサービス]
就労継続支援B型の「目標工賃達成指導員配置加算」は、利用者の工賃向上を目的として専門の指導員を配置した事業所が算定できる加算です。本記事では、加算の概要や対象となるサービス費、指導員の配置要件、スタッフ体制の基準について、事業所運営者向けにわかりやすく解説します。
目次
目標工賃達成指導員配置加算とは、就労継続支援B型事業所が利用者の工賃向上を目的として専門の指導員を配置した場合に算定できる加算です。
ここでいう「目標工賃達成指導員」とは、工賃目標の達成に向けて積極的に取り組むことを役割とする指導員を指します。具体的には、各都道府県が作成する工賃向上計画に基づき、自身も工賃向上計画を策定したうえで、その計画に掲げた工賃目標の達成に向けたリード役となる存在です。
実際の取り組み例としては、以下のようなものが挙げられます。
このように、目標工賃達成指導員は職業指導員や生活支援員とは役割が異なり、事業所の収益構造そのものを改善していく、いわば工賃向上のプロデューサー的存在といえます。
目標工賃達成指導員配置加算は、すべての就労継続支援B型事業所が対象となるわけではありません。就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)または(Ⅳ)の区分を算定している就労継続支援B型事業所のみが対象となります。
就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)と(Ⅳ)のどちらも、職業指導員・生活支援員の配置が利用者6人に対して1人以上(6:1)となっている区分を指します。このように、一定水準以上の人員を配置していることが加算算定の要件となっている点に注意が必要です。
目標工賃達成指導員を常勤換算方法で1.0以上配置することが求められます。複数の非常勤職員が担当する場合でも、勤務時間の合計が1人分の常勤職員の勤務時間以上であれば要件を満たすことが可能です。
例えば、利用者数が20人の事業所であれば、3職種の合計が「20人÷5=常勤換算4.0以上」であることが必要となります。
単に目標工賃達成指導員を追加で1人置けばよいという話ではなく、事業所全体としての支援体制の充実が前提として求められていることを意味します。加算の算定を検討する際は、利用者数と既存の人員配置体制を確認しながら、要件を満たせるかシミュレーションをすることが重要です。
目標工賃達成指導員配置加算は、利用者の工賃向上という事業所の本来の使命に正面から向き合うための取り組みを評価する加算です。算定のためには、対象となるサービス費の区分であること、目標工賃達成指導員を常勤換算で1.0以上配置すること、そして3職種合計で「5:1」以上の体制を確保することが必要となります。
加算取得を検討されている事業所は、まず現状の体制を確認しましょう。現在の利用者数と従業員の常勤換算数を整理し、どの職種が何人必要かを具体的に試算することから着手してみてください。
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