行政書士
安田 大祐
リブレグループ(行政書士法人リブレ/社会保険労務士法人リブレ/株式会社リブレキューズ)代表。北海道大学教育学部卒業後、医療法人での勤務を経て独立。障害福祉サービス事業所の立ち上げ支援や運営支援を専門としている。趣味は音楽活動や海外バックパッカー旅行。「人生一度、やりたいことをやる!」をモットーに挑戦を続けている。
[障害者向けサービス]
この記事では、就労継続支援B型の利用者がYouTubeなどの動画配信を行って収入を得た場合に就労継続支援B型は利用ができるのかについて詳しく解説しています。
最近、就労移行支援や就労継続支援で動画配信やプログラミングなどの活動を行っている事業所をよく見かけます。
そんな中、事業所を運営される事業者や事業所の従業員の方から「就労継続支援B型を利用している方が個人的にYouTubeや配信アプリで配信を行っているようなのですが、これで収入を得た場合に、就労継続支援B型の利用は続けられますか?」というご相談をいただくようになりました。
就労継続支援B型は一般就労との併用ができないのはご存じの方も多いと思いますが、雇用契約もなく、一般就労でもない、個人的な配信活動についてはどうでしょうか。

結論から申し上げますと、事業所と全く関係なく、本人が個人的に動画配信等を行って収入を得た場合、その時点で就労継続支援B型との併用はできなくなります。金額に関わらず、1円でも収入が入った時点で併用不可となります。

就労継続支援B型は、一般企業等での就労が困難な方が、雇用契約を結ばずに生産活動を行い、その機会の提供や知識・能力の向上に必要な訓練を受けるための福祉サービスです。その最終的な目的は、利用者が一般就労へ移行できるよう支援することにあります。
この制度の趣旨を考えると、個人的な活動であっても収入が発生するということは、その方がすでに何らかの形で就労能力を発揮し、対価を得ていると見なされることになります。たとえそれが少額であっても、収益化された時点で、実質的な一般就労に近い状態にあると判断されるようです。
現代においては、動画配信に限らず、フリマアプリでの継続的な売上、ブログやSNSの広告・アフィリエイト収入、イラスト・ハンドメイド作品のネット販売、クラウドソーシングでの報酬など、個人が収入を得る手段が多様化しています。
これらすべてが同様の取り扱いになる可能性があるため、「趣味程度だから」「月数百円だけだから」という感覚ではなく、収益の発生する可能性のある具体的なケースについては必ず自治体に確認するようにしましょう。
個人的な動画配信等による収入が発生すると、その金額に関わらず就労継続支援B型との併用はできなくなります。
利用者の「配信したい」という前向きな気持ちは、とても価値あるものです。動画配信への興味や実際の活動は、その方の可能性や強みの表れでもあり、大きな自信となり得る経験です。
事業所側の対応としては、制度の制約があることを理解しつつも、そうした意欲を一般就労へのステップアップとして捉え、キャリア形成の視点から支援を考えることが求められるでしょう。
「動画配信で稼ぎたい」というニーズは今後ますます増えていくと予想されます。
利用者一人ひとりの可能性を最大限に引き出し、多様なチャレンジを支援の力に変えていくことが、新たな時代の障害福祉サービス事業所の役割といえるかもしれません。
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