事例の背景
「スタッフは一生懸命動いてくれている。利用者様も増えている。なのに、なぜか手元に利益が残らないんです……」
放課後等デイサービスを運営するB社の代表、M様は暗い表情で切り出されました。開設から2年、地域での信頼は厚く、常に定員に近い利用があるにもかかわらず、経営状態は決して楽観視できるものではありませんでした。
最大の問題は、複雑化する「報酬改定」への対応でした。毎年のように変わる算定要件に対し、M様は「もし間違えて算定して、後から返還を求められたら事業が立ち行かなくなる」という強い恐怖心を抱いていました。その結果、本来であれば取得できるはずの加算も「よくわからないから」と見送り続け、結果として同規模の他事業所と比較しても著しく低い収益性に甘んじていたのです。
自力で加算要件を調べようと、行政のQ&Aや手引きを読み漁った時期もあったそうです。しかし、専門用語の羅列と解釈の難しさに、「うちの職員体制でこの要件を満たしていると言えるのか?」という確信が持てず、結局は現状維持を選択せざるを得ませんでした。資金繰りへの焦りと、スタッフの処遇改善ができない申し訳なさ。そんな行き詰まった状況の中で、「一度プロの視点から経営を総点検してもらおう」と、当事務所の門を叩かれました。
当事務所からのご提案
M様のお話を伺い、まずは「加算=売上アップの道具」ではなく、「質の高い支援に対する正当な対価」として捉え直すことからご提案しました。B社様の場合、現場のポテンシャルは高いものの、それを証明する「記録」と「制度の紐付け」が欠けていることが課題でした。
具体的には、以下の3点に重点を置いたロードマップを提示しました。
① 人的資源と活動実態の「棚卸し」 まずは過去3ヶ月分のシフト表と資格証、日々の活動プログラムを突き合わせ、現状の体制で「即座に算定可能な加算」と「少しの運用変更で算定可能になる加算」を分類しました。例えば、専門職の配置状況や、保護者への相談援助の実態を数値化し、どれほどの収益インパクトがあるかをシミュレーションしました。
② 「返還させない」ためのエビデンス構築 加算取得で最も重要なのは、数年後の運営指導に耐えうる「証拠」です。特に「個別サポート加算」や「関係機関連携加算」など、判断が分かれやすい項目については、行政が納得せざるを得ないレベルの記録様式を新たに作成。スタッフが日々の業務の中で、迷わず、かつ漏れなく記録を残せるフローを構築しました。
③ 処遇改善加算の最適化とキャリアパス策定 売上アップをスタッフの還元に直結させるため、処遇改善加算の区分引き上げを提案しました。単に給与を上げるだけでなく、法人の就業規則や賃金規定を整備し、スタッフのモチベーション向上と税務上のメリットを最大化させるスキームを構築しました。
提案の意図は、単なる「数字合わせ」ではありません。根拠のある加算取得を通じて、経営に余裕を生み出し、さらなる支援の質向上へとつなげる「プラスのサイクル」を作ること。M様からは「これなら自信を持って請求できる」と、深い納得感をいただきました。
6. お客様の声
行政書士法人リブレさんに相談するまでは、加算という言葉を聞くだけで『難しそう』『怖い』というネガティブなイメージしかありませんでした。
先生は、私たちの現場をじっくり見てくださった上で、『B社さんが今やっているこの支援は、実はこの加算に該当するんですよ』と、一つひとつ丁寧に紐解いてくださいました。自分たちが当たり前だと思っていた支援に価値があることを認められたようで、経営者として本当に勇気づけられました。
何より心強かったのは、単に『取れる加算』を教えるだけでなく、そのために必要な記録の書き方まで徹底的に指導してくれたことです。おかげで、毎月のレセプト請求時に感じていた『本当に大丈夫かな?』という不安が一切なくなりました。
実際に運用を見直した結果、月々の売上は大幅に向上し、念願だったスタッフの昇給も実現することができました。売上が安定したことで、新しい療育機器の導入や研修への投資もできるようになり、良い循環が生まれています。
『もっと早く頼めばよかった』。これが今の正直な気持ちです。専門家のサポートを受けることは、単なる経費ではなく、事業所を強くするための投資だと実感しました。今の売上に限界を感じている経営者の方は、ぜひ一度相談してみるべきだと思います。
